当院について

理事長・病院長ごあいさつ

未来の風せいわ病院  理事長 智田 文徳
未来の風せいわ病院
理事長
智田 文徳

傍に寄り添い、共に歩むことを
許される存在を目指して

私たちは1972年に法人を設立して以来、「人の心の痛みに涙する」という理念の下、地域でこころ病む方々とそのご家族に寄り添う存在でありたいと願いながら一歩ずつ歩んで参りました。そして、2004年には地域に開かれ、必要とされる病院を目指して「すべてのひとがいきいきと自分らしくいきていける地域社会づくり」という新しい理念を掲げ、さらに2012年には法人設立40周年を機に、新病棟竣工と共に病院名も新たにしました。長きにわたり、地域で精神科医療を続けてこられたのは、岩手医科大学を始めとした各関係機関、地域のみなさまのお陰であり、改めて感謝を申し上げます。

さて、永年にわたり日本の精神科医療が世界に背を向け、入院中心主義を取ってきたことは多くの方が既にご存じと思います。しかし、1996年の新規抗精神病薬の導入や、SSTを始めとした心理社会的治療の効果が認知されるに従い、日本の精神科医療においても退院促進と地域移行が当たり前のものとなってきました。そんな中、私たちも20年近い年月をかけて多くの入院患者さんの退院促進と地域移行を推進すると共に、着実なダウンサイジングを進めながらデイケア、デイナイトケアの充実、訪問看護ステーションの開設など、今では当たり前となった地域生活支援中心の精神科医療への改革を一歩ずつ進めて参りました。

現在、精神科救急入院料病棟を軸として、統合失調症は元より、うつ病や発達障がい、トラウマ関連疾患、認知症など様々な疾患を抱えた地域の幅広い年代のみなさまが、岩手においても質の高い当たり前の精神科医療を受けていただけるよう、誠心誠意取り組んでおります。また、1人でも多くの方々が真のパーソナルリカバリーを実現できるようにお手伝いしたいと考えています。

私たちはこれからも患者さんの傍に寄り添い、共に歩むことを許される存在を目指して日々、更なる挑戦をして参ります。どうぞ宜しくお願いします。

未来の風せいわ病院  病院長 田嶋 宣行
未来の風せいわ病院
病院長
田嶋 宣行

地域社会の中で、いきいきと
自分らしく生活が送れますように

わが国の精神医療施策が、隔離・収容型入院医療からの脱却を図り、ノーマライゼーションを目指した社会参加型医療に大きく舵取りがされて久しくなります。この間、非定型抗精神病薬、新規抗うつ薬などの登場、認知行動療法、生活技能訓練、心理教育をはじめとした非薬物療法の導入、多職種の専門スタッフによるチーム医療の確立、退院後の生活支援体制の充実、関係機関の地域連携体制の整備などが進み精神医療の現場も大きく様変わりしました。「入院医療中心から地域生活中心へ」という精神保健福祉施策も着実に結実しようとしています。

当院でも長期入院患者さんの地域移行促進や新規入院患者さんの入院期間短縮、退院後の支援など社会参加に向け取り組んで参りましたが、2012年11月の新病棟完成(未来の風せいわ病院に病院名変更)を機に、社会構造の複雑化や高齢化社会の到来により、増加の一途をたどるうつ病性障がい、ストレス関連障がい、認知症さらには児童・思春期の障がいなどにも幅広く対応が出来るように精神科救急病棟、地域移行機能強化病棟などの入院体制を整備し、また、外来部門ではデイ・ケア、外来作業療法、訪問看護ステーション、相談支援事業所を配し、多職種専門スタッフとの連携による治療、支援体制を整え、さらには治療メニューの充実を図り、患者さんやご家族のみなさまに満足いただけるよう一同日々努力いたしております。

社会の偏見という垣根を乗り越え、お一人おひとりが地域社会の中で、笑顔をたやさず、生きがいをもち、いきいきと自分らしく毎日の生活が送れますようにみなさまのそばに寄り添い、ともに考え、歩んでいければと考えております。地域のみなさまに身近な病院としてご利用いただければ幸甚です。

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