予期せぬ災害・事件・事故などに遭遇したとき、人は心の外傷を経験します。その心の反応は、不安、イライラ、抑うつ、不眠などの症状として現れますが、ほとんどは一過性で時間とともに改善します。
しかし、自分や近親者の生命や身体に対する重大な脅威となる心的外傷的な出来事に巻き込まれたりといったトラウマ体験は、時間の経過だけでは癒されず、じわじわと心をむしばんでいきます。
「PTSD」とは、トラウマ体験が起因となって発生するストレス障がいです。強烈なショック体験や強い精神的ストレスが心のダメージとなり、時間がたってからも、その経験に対して強い恐怖を感じるものです。自然災害、火事、事故、暴力や犯罪被害などが原因になるといわれ、突然、怖い体験を思い出す、不安や緊張が続く、めまいや頭痛がある、眠れないといった症状が出てきます。誰でもつらい体験によって眠れなくなったり、食欲がなくなったりしますが、その症状が何カ月も続くときは、PTSDの可能性があります。PTSDの症状は、ストレスとなる出来事から数週間、または何年もたってから出ることもあります。
当院では、EMDR、TFT、薬物療法での治療の他、下記のようなプログラムを行っています。
智田先生によるトラウマ・PTSDについてのインタビュー動画です。ぜひ、ご覧ください。
前編では、智田先生がPTSDの治療を行うきっかけから、トラウマ・PTSDが、どのような疾患でどのような治療をするのかなど、についてのインタビュー動画です。
後編では、トラウマの記憶を消すことはできる?や、PTSDの生徒を受け持つ教職員の方へのメッセージなど、トラウマ・PTSDとの向き合い方についてのインタビュー動画です。